テレワーク助成金ってなに?申請方法や、対象事業、申請に必要な作成書類や添付も解説

2020.08.22

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、テレワークを導入した企業・事業者は多いでしょう。これに伴い、国や多くの地方自治体が、事業者支援として「テレワーク助成金」の制度を設定しています。

 

東京都でも独自にテレワーク助成金を設定しています。

今回は、東京都独自のテレワーク助成金、「事業継続緊急対策助成金」について詳しく見ていきましょう。

 

テレワーク助成金とは?

テレワーク助成金とは、正しくは「事業継続緊急対策助成金」といい、公益財団法人東京しごと財団が助成を行なう制度です。

 

都内にある中堅・中小企業が、新型コロナウイルス感染拡大防止と緊急時において事業を継続するための対策として、テレワーク導入を導入する通信機器など環境の整備に必要な経費を助成するというものです。

 

助成金の上限は250万円で、助成率は10分の10。つまり、申請対象の経費であれば、テレワーク導入にかかる経費がすべて助成されます。

 

当初は、申請受付が令和2年3月6日~6月1日まででしたが、7月31日までに延長されました。

期間延長に伴い、助成事業実施期間が令和2年7月31日から9月30日までとなり、この日までにテレワーク環境が整備できている取り組みである必要があります。

 

助成金の対象事業者

テレワーク助成金の対象となる事業者の主な要件は以下となります。

 

常時雇用する労働者の数が2~999人以下の、都内で事業を営む中堅・中小企業等

本社だけでなく、事業所が都内にある場合でも対象となります。

また、「常時雇用する労働者」がいれば、都内税務署へ開業届を出している個人事業主も対象です。

 

常時雇用とは、雇用期間を定めていない労働者、または期間を定めていても過去1年以上引き続き雇用されている労働者のことを指します。

日雇い・日払いのように毎日契約更新がされる労働者でも、過去1年以上引き続いて雇用されている場合も含みます。

また、申請日の時点で6ヶ月以上継続して雇用されている必要があります。

 

都税の未納付がない

 

過去5年間に重大な法令違反等がない

 

主な労働関係の法令違反等がない

最低賃金、残業代・割増賃金がきちんと守られているか、時間外労働や休日に関する協定を締結し遵守されているか、その他有休や労働関係法令に違反がないことや、セクシュアルハラスメント等防止の措置が取られていることが要件となります。

 

就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出を出している

常時雇用する労働者が10人以上の場合は労働基準監督署へ就業規則の届出が必要です。

 

都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」に参加していること

東京2020大会の開催期間中における、交通需要マネジメント推進施策に参加している必要があります。

 

 

テレワーク助成金の必要書類および申請方法

テレワーク助成金の申請に必要な書類と申請方法は以下の通りです。

 

テレワーク助成金の必要書類

申請に必要な書類は、以下の通りです。

これらは(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課のホームページからダウンロードできます。

 

事業計画書 兼 支給申請書

提出日(発送日)の記入と印鑑登録印の押印の必要があります。

「事業所一覧」「内定通知書」が必要な場合もあります。

 

テレワークを活用した事業継続および従業員の安全確保にかかる計画

 

誓約書

提出日(発送日)を記入し、代表者自筆の署名または印鑑登録印の押印が必要です。

 

その他助成事業申請にかかる書類

助成対象事業者であることと事業内容を確認するために、いくつかの書類が必要です。

 

・雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)

都内勤務の常時雇用の労働者2名分のものが必要です。

 

・就業規則一式(労働基準監督署の届け出印のあるもの)

常時雇用の労働者が10人以上いる場合に必要です。

 

・会社案内または会社概要

事業者名、代表者役職・氏名、所在地の記載がある、ホームページの写しなどが必要です。

 

・商業・法人登記簿謄本、印鑑登録証明書

それぞれ、発行日から3ヶ月以内のものが必要です。

 

・法人都民税・法人事業税の納税証明書

個人事業主の場合は、個人都民税および個人事業税の納税証明書が必要です。

 

・「2020TDM推進プロジェクト」参加に関する資料

当該ホームページ内のプロジェクト参加者として申請者の名称が掲載されているページ、または、登録完了のメールを印刷したものでも構いません。

 

・テレワーク環境構築図

テレワーク導入に必要な機器の全容がわかるもので、導入前・導入後の違いが具体的にわかる必要があります。また、企業名、テレワーク対象者数、購入機器名、台数など具体的な記載がなければいけません。

 

・見積書

事業計画書に記載のある項目の清算根拠がわかる見積書が必要です。また、1社あたりの契約金額が30万円以上の場合、相見積もりを取って複数の見積書を提出する必要があります。

 

・導入製品等の資料

製品を購入・リースする場合や、ソフトウェアのライセンスを契約する場合には、製品情報などが具体的にわかるカタログなどの資料が必要です。

 

これらの提出書類は、返却されません。郵送する前に、必ずコピーして控えを保管しておきましょう。また、書類内で押印の必要があるものは、すべて印鑑登録した実印でなければいけません。

 

書類に不備がある場合、またはすべての書類がそろっていない場合は受理されません。正式に受理されてから支給が決定するまでにも最長1ヶ月かかりますので、よく確認して書類をそろえるようにしましょう。

 

テレワーク助成金の申請方法

上記の必要書類をすべて用意したら、(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課 職場環境整備担当係まで郵送します。郵送以外の申請方法はありませんので、注意しましょう。

 

封筒には、必ず「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金 申請書在中」と記載し、簡易書留などの記録が残る方法で送付するようにしましょう。