AI活用のデメリットは?教育・医療の分野別具体例と問題の解決策を紹介
すでにAIは、私たちの身近で活用されています。iPhoneの「Siri」やGoogle検索も、AIの活躍によるものです。ますます便利になる私たちの生活ですが、AI活用に関してデメリットもあることをご存知でしょうか。
メリットばかりに注目が集まりがちですが、メリットがある以上デメリットも必ず存在しています。本記事ではAI活用のデメリットに加え、教育・医療の各分野でのAI事例について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
■すでに導入が進んでいるAI
便利な生活の裏側には、さまざまなAIが関わっていると言っても過言ではありません。iPhoneに使用されている「Siri」のような音声認識技術、文字を入力する際の予測変換は言語処理能力などもそのひとつです。
また、AI棋士が将棋で人間に勝利をおさめたニュースは、大きな話題となっていました。AI搭載ロボット、Pepper(ペッパー)も、企業や店舗の受付で見かける機会が増えています。顔認識アプリを搭載することで、個別の受け答えも可能になりました。
■AI導入に関するデメリット
AI導入により、利便性が増すケースが多いのも事実です。しかし、具体的なデメリットについても理解しておくことが大切ですので、改めて確認しておきましょう。
・責任の所在が曖昧
AIの判断により、トラブルを引き起こしてしまう可能性もゼロではありません。その場合、責任をとるのは誰でしょうか。
AIを開発した人なのか、AIにデータを入力した人なのか、はたまたAIを直接利用している人なのか。こういった部分は、まだ法的整備が進んでいません。
・思考プロセスが不明
AIは過去のデータを分析し、答えを導き出しています。しかし、人間であれば、途中経過がわかりますが、AIの場合「なぜその結論を見出したのか」といった部分は不明なままです。
仮に問題が発生した場合も「どの部分で間違えたのか」が見えないため、解決に時間がかかる可能性があります。
・雇用の減少
AIが対応できる仕事に対しては、人員削減が進むと考えられます。特に単純作業、ルーティン作業は、今後AIが担い、部署によっては大量の解雇者が発生することになるでしょう。
■教育現場のメリットとデメリット、解決策
ここからは、教育現場に絞った上でAI導入のメリットとデメリット、解決策について解説します。
・メリット
生徒の成長スピードは、一人ひとり異なるものです。AIであれば個別のアドバイスが可能なため、「わからない場所をそのままにしてしまう」「つまずいた場所がわからない」といった問題が解決できます。
・デメリット
AIは効率的に学習を進めるための道筋を示してくれる一方で、「自分で考える」力を磨く上では問題となる可能性があります。迷ったり間違ったりしながら正解を導くことも大切である以上、AIに頼りきりになることは大きなデメリットといえるかもしれません。
・解決策
問題解決にあたっては、AIが担う部分と教師が担う部分を分けることが重要です。生徒とのコミュニケーションや意欲を引き出すといった部分は、教師にしかできないこと。一部作業をAIに任せることで、教師の負担軽減、本来の質の向上につながると考えられます。
■医療現場のメリットとデメリット、解決策
次に医療現場へのAI導入についても見ておきましょう。
・メリット
膨大な医療データの読み込み・処理・検索は、AIの得意とする分野です。AIの判断を医師がダブルチェックすることで、診断のスピードアップも期待できます。
・デメリット
AIは過去のデータから結論を出すため、新種のウイルスなど未知なる内容に対しては活用できません。また、途中の思考プロセスも不明のため、100%信頼して良いのかといった声も上がっています。
・解決策
最終的な判断はAIではなく医師が行うことで、患者の心理的負担が軽減されます。また責任の所在もはっきりするため、安心感が高まるでしょう。
■まとめ
AIのデメリットについてお伝えしましたが、今後AIの研究が進むにつれ、デメリットが失われる可能性も高いです。未来の生活には欠かせない存在となっていくAI。今回の記事を参考に、AIに関する知識を深めることをおすすめします。