パソコンの電源が入らない原因と対処方法

2018.07.25

いつもと同じようにパソコンの電源をONにしても、パソコンの電源が入らないことがあります。この症状は、主にバッテリーの劣化や電源ユニットの故障で起こることが多いです。

 

今回はパソコンの電源が入らない主な原因や対処方法を紹介してくので、解決に向けての参考にしてみてくださいね。

 

 

■パソコンの電源が入らない場合に最初に確認しておく項目

 

パソコンの電源が入らない対処方法を試す前に、4つの項目を確認しておきましょう。

 

これを確認するだけで、意外と簡単にトラブルを解決できることがあります。

 

◇電源ケーブルが抜けていないかを確認

パソコンは電源ケーブルが繋がっていなければ電源が入りません。

 

掃除をした際などにケーブルが抜けているというケースが考えられるので、まずは電源ケーブルが差し込まれているかを確認しましょう。

 

ノートパソコンの場合はACアダプターの確認も必要です。

 

電源ケーブルとACアダプターが一体型のタイプもありますが、接続するタイプの場合は抜けていないか確認します。

 

バッテリーだけでパソコンを起動しようとして電源が入らなかった場合は、電源ケーブルを接続してみましょう。

 

これで電源が入るようであれば、バッテリーが故障しています。

 

デスクトップパソコンの場合は電源スイッチを確認してみましょう。

 

デスクトップパソコンの多くは本体の背面に主電源のスイッチがありますが、何らかの理由によりオフになっている場合もあります。

 

◇テールタップの確認

テールタップというのは、コンセントのタコ足です。

 

テールタップに電源ケーブルを指している場合、パソコンの動作が不安定になることがあります。

 

一度、テールタップではなく直接コンセントに電源ケーブルを差して、電源が入るかどうかを確かめてください。

 

電源スイッチ付きタコ足を使っている場合は、スイッチが切れている可能性もあるため電源をオンオフしてみるのも有効です。

 

そもそも電源スイッチの故障によりパソコンの電源が入らないことも考えられるため、壁のコンセントへ差し込んでみましょう。

 

◇放電してみる

パソコンは電気が帯電されていると動作不良を起こすことがあります。

 

パソコン本体に接続しているすべての機器を取り外して、その状態で数分間放置します。

 

数分後、再びすべての機器を接続して電源を入れてみてください。

 

ノートパソコンを放電する際は、電源を供給するACアダプターやバッテリーは忘れずに取り外しましょう。

 

バッテリーの取り外し方は機種によって異なるので、不安な場合はメーカーのサイトを確認してください。

 

ノートパソコンとデスクトップパソコンのどちらの場合も、放電により日付や時刻がリセットされる可能性があるので、無事に電源が入った後は設定の確認が必要です。

 

◇バッテリーを外して電源ケーブルをつけて起動

ノートパソコンの場合、本体にバッテリーが付いているタイプがあります。

 

この場合、本体についているバッテリーを取り外し、電源ケーブルを繋いで電源を入れると、問題を解決できることがあります。

 

 

■パソコンの電源が入らない主な原因と対処方法(項目一覧)

 

パソコンの電源が入らない主な原因は、以下の6つが代表的です。

 

・電源ユニットの故障

・バッテリーの劣化

・パソコン内部のホコリ

・マザーボードの故障

・HDDの故障

・ウイルス感染

 

それぞれの対処方法を見ていきましょう。

 

◇電源ユニットの故障

パソコンは本体に電源ユニットがあり、そこから電源ケーブルが伸びています。

 

電源ユニットの役割は、パソコンの各パーツに電力を安定供給することです。

 

電源ユニットに不具合があると、電源が切れやすくなったり、パソコンがフリーズしてしまったりするケースがあります。

 

このような症状が出た場合は、電源ユニットのトラブルを疑った方が良いでしょう。

 

電源ユニットが寿命などで故障していると、電源ケーブルをコンセントに繋いでも電源が入りません。

 

このトラブルは新しい電源ユニットに交換するしかないため、メーカー品のパソコンは修理に出すか、新しい電源ユニットを購入するようにしてください。

 

◇バッテリーの劣化

ノートパソコンはバッテリーが搭載されているタイプがあります。バッテリーが劣化していると、バッテリー経由で電源が入らないことがあります。

 

バッテリーの劣化は、ノートパソコンに搭載されているソフトウェアを使用して判断できます。

 

ソフトウェアがプリインストールされていないパソコンの場合は、感覚的なものになりますが、バッテリーの充電時間やバッテリー駆動時の使用時間で判断しましょう。

 

以前と比べて充電が完了するまでに時間がかかるようになったり、バッテリー駆動時に使用できる時間が短くなったりした場合は、バッテリーが劣化している判断の目安になります。

 

こちらも新しいバッテリーに交換するしかないので、各メーカーに相談して解決を図りましょう。

 

◇パソコン内部にホコリ

パソコンの内部は精密機械が詰まっており、そこにホコリが溜まると電源が入らないことがあります。

 

この場合、本体を解体して中にホコリがあるかを確認して、それを掃除するのが対処方法となります。

 

自作のパソコンなら簡単ですが、メーカー品は少し不安です。トラブルを解決するための故障を避けたいなら、メーカーに修理に出すのが無難です。

 

どうしても自分で解体して掃除をするなら、まずはデータが消失するおそれがあるのでバックアップを行いましょう。

 

電源はオフにしていても電気が残っていて感電するリスクがありますし、パソコンが故障するおそれがあるので必ず抜いてください。

 

パソコン内部の掃除は、エアダスターでホコリを吹き飛ばし、取り切れないホコリはブラシで落とします。

 

残ったホコリは掃除機で吸い取りますが、通電部分を掃除機のブラシを当てて擦りすぎると静電気で故障するおそれがあるので注意しましょう。

 

◇マザーボードの故障

パソコン内部には、マザーボードという動作の核となる基盤装置があります。

 

マザーボードには、メモリーや拡張カード、キーボード、ディスプレイなどの周辺機器を接続できるようになっており、取り付けたパーツ同士を繋げてパソコンを正常に作動させます。

 

まさに、パソコンの土台とも言える装置です。

 

ホコリが溜まって動作不良を起こす場合も、大抵はマザーボード周辺です。

 

マザーボードが完全に故障しているとシステムが起動しないため、新しいマザーボードに取り換えるか、修理をする必要があります。

 

また、故障以外の原因としては、室内の温度によって「低温すぎる」or「高温すぎる」といった環境では、パソコンの電源が入らないことがあります。日本の春夏秋冬における一般的な気温では問題ないので、極度な温度になり得るエリアの方は注意をしておきましょう。

 

◇HDDの故障

HDDとは記憶装置のことで、プログラムやデータなどを書き込んだり読み出したりする役割があります。パソコンの電源を切ってもHDDに記録されたデータなどが消えることはありません。

 

パソコンの起動プロセスは、電源を入れるとHDDにアクセスします。

 

この時、HDDが故障していると起動できないため、HDDを修理するか新しいHDDに交換してみてください。

 

また、DVDを入れたままの状態やUSBメモリーを繋いだ状態では、それらを取り外すことで電源が入ることがあります。

 

簡単にHDDの故障と決めつけず、まずは外部機器を取り外して起動することを試してみましょう。

 

◇ウイルス感染

情報の書き換えや抜き取りなど、悪意のある特殊なプログラムがコンピューターウイルスと呼ばれていて、パソコンにコンピューターウイルスが侵入することをウイルス感染と言います。

 

ウイルス感染によってもパソコンの電源が入らないことがあります。

 

これは、ウイルスの種類によってはそうした攻撃が可能となるため、常日頃からウイルス対策をしておくことが対処方法です。

 

今の時点でパソコンの電源が入らないのでウイルス除去が不可能という状態なら、パソコンを修理に出すしかありません。

 

 

■パソコンの電源が入るのに動作しないときの対処方法

 

パソコンの電源は入っても正常に動作しないケースもあります。それぞれのパターンを見ていきましょう。

 

◇電源は入るがWindowsが起動しない

多くのパソコンは、電源を入れるとメーカーのロゴマークが表示され、その後にWindowsが起動します。

 

このときにロゴマークが表示されない場合は、部品のトラブルが生じていると考えられます。

 

デスクトップパソコンを使用しているなら映像ケーブルが抜けているだけというケースもありますが、そうでなければ故障の可能性が高いでしょう。

 

パソコン内部に使われている部品は多くあるので、自身で対処するのは簡単ではありません。故障個所を特定するにはプロに相談するのがおすすめです。

 

◇ロゴマークのみ表示される

パソコンの電源を入れたところ、ロゴマークは表示されたものの起動しないというケースもあります。

 

画面上は、黒い背景に白い文字で英語が書かれているケースがよく見られますが、この場合も部品のトラブルである可能性が高いです。

 

一般的には、マザーボードに取り付けられたボタン電池の寿命、ハードディスクの故障などが考えられます。

 

仮にハードディスクの故障だった場合はデータが消えるおそれもあるので、修理相談をするのが無難です。

 

◇黒い画面に日本語が出る

この場合もハードディスクが故障しているケースがあるものの、システムトラブルという場合もあります。

 

直近のパソコン使用状況で、何かしらの不具合が出たり、電源のオンオフ時に異常に時間がかかったり、フリーズすることが多かったりなどの症状はなかったでしょうか。

 

これらの症状は、ハードディスクが故障しているおそれがあります。

 

一方、電源ボタンを押して強制終了したり、電源を切る際に「Windowsを更新しています」と表示されたりした後にこの症状が現れた場合は、システムトラブルかもしれません。

 

システムトラブルはパソコンが自動で修復作業を行いますが、修復に失敗した場合は修理が必要です。

 

ハードディスクの故障というケースも考えられるので、修理の相談を考えた方が良いでしょう。

 

 

■まとめ

ある日、とつぜんパソコンの電源が入らないと、「故障した・・・」と思ってしまいがちですが、今回紹介した対処方法で解決できるケースもあります。

 

何も試さずに修理や買い替えを検討するのではなく、まずは対処方法を試してパソコンの電源が入るかどうかを確認してみてください。

 

【動画でも解説しておりますので参考にしてみてください】