CPUの適正温度は?高温になった場合の対処方法

2018.07.25

CPUの温度が高温になると、CPUが自ら熱を冷ますために処理速度を抑える仕様になっています。また、あまりにも高温になるとパソコンの電源が強制的に落ちてしまうこともあります。

 

このようなCPUの温度トラブルが起こった場合にどうすれば良いのか、その対処方法について見ていきましょう。

 

■CPUとは?

CPUは「Central Processing Unit=中央処理装置」の略語です。

 

パソコンは様々な部品から成り立っていますが、CPUは「頭脳」と表現されることが多いです。その表現どおり、CPUによってパソコンの性能は大きく変わります。

 

例えば、映画のような3Dグラフィックのゲームをする場合、パソコンのグラフィックボードの性能だけではなく、動作基準を満たすことができるCPUの性能が必要です。

 

パソコン内部には様々な部品を連結させる「マザーボード」という機器があり、そこにはCPUを差し込む「CPUソケット」という場所があります。CPUは小さなチップの外観で、そのチップをCPUソケットに差し込むことで動作するようになります。

 

◇CPUの調べ方

自分のパソコンにどんな種類のCPUが搭載されているのかを調べたい時は、以下を参考にしてください。

 

・Windows:「マイコンピューター」→「右クリック」→「プロパティ」

・Mac:「Appleメニュー」→「このMacについて」

 

OSのバージョンによってスペック一覧に辿り着くまでのルートが多少異なりますが、Windowsなら「コントロールパネル」、Macなら「Appleメニュー」から辿っていくと見つけられます。

 

CPUの温度が原因で買い替えや修理を検討する場合、メーカー品のパソコンはCPUを調べる必要はありません。パソコンの型番からCPUの種類が分かるので、本体に貼ってあるシールの型番を控えておけば大丈夫です。

 

一方、自作のパソコンは以前のCPU以上の性能を検討することが多いと思うので、予めCPUの種類を調べておく方が便利です。

 

■CPUの適正温度は?

CPUの適正温度は「30度~70度」や「50度前後」など、人によって適正と思う温度に違いがあります。しかし、共通する認識としては「70度~80度以上になると危険」という点です。

 

CPUの適正温度を「日々の平均的な温度」と考えると、パソコンの使い方や室内の温度などによって大きな違いがでます。そのため、基本的に「常に70度や80度あたりを超える温度」になっている場合は、何かしらの故障を疑った方が良いかもしれません。

 

実際のところ、70度や80度の温度でも動作に問題がないことがあれば、この温度でも電源が落ちてしまうこともあります。

 

CPUの温度とパソコンの動作の関係は本当にケースバイケースですが、温度が高温すぎないことに越したことはありません。

 

■CPUの温度を測定する方法

CPUの温度を測定する方法は、主に2つあります。

 

・外部測定:温度計を使って実測する

・内部測定:ソフトを使って測定する

 

実測は温度計を用意する手間やCPUがパソコン内部になることからも難しいため、一般的には「CPUの温度測定ソフト」を使います。

 

ソフトを使ってCPUの温度を測定すると、関連する「電源」や「ファンの回転数」など様々なデータを取得できるので、問題点を見つけやすいというメリットもあります。

 

■CPUが高温になった場合の対処方法

CPUが高温になった場合、以下を参考にしてみてください。

 

・冷却ファン周辺のホコリを掃除する

・室内の温度を下げる

・パソコンの置き場を変える

・小型扇風機などで冷却ファンの効果を高める

 

デスクトップパソコンは冷却ファンという装置が付いており、基本的にマザーボード周辺の温度を下げることができる仕組みです。しかし、ホコリが溜まっているとCPUの温度が上昇しやすいため、しっかりと掃除をしておきたいところです。

 

ノートパソコンは小型扇風機や冷却台など、CPUの温度を下げることができるグッズを使うのが定番です。

 

その他、両方において言えることは、環境による温度上昇を回避するという点です。夏場にパソコンを使う時はエアコンを入れたり、風通しのよいところにパソコンを設置するなど、こうした措置でもCPUの過度な温度上昇は避けやすくなります。

 

◇CPUの表面にグリスを塗る

これは自作パソコンの方におすすめな方法ですが、CPUを取り外して表面にグリスを塗ることでも、過度なCPUの温度上昇を避けられるようになります。

 

まず、市販されているグリスを購入する必要がありますが、これは電気機器用のグリスでOKです。スプレーを吹きかけるだけで簡単にコーティングできるタイプもあります。

 

CPUは隣接機器との密着を避けるために表面がグリスでコーティングされているため、購入したグリスでコーティングを補強します。CPUの表面にあるグリスは放熱の役割があるため、そこを補強することで放熱効果を取り戻すことができます。

 

■まとめ

CPUの適正温度は「30度~70度」と幅が広く、パソコンの環境等によって日々の平均的な温度が異なります。

 

大体、70度を超えたあたりから電源が落ちてしまう可能性を考慮しておき、常にCPUが高温をキープしている場合は今回紹介した対処方法を試してみてください。