BIOS起動方法をメーカー別に解説。USB起動やDVDドライブからの起動方法も解説!
PCの内部には、PCの根幹となるBIOSというプログラムが存在します。普段PCを利用する中でBIOSに触れることはあまりありませんが、PCの調子が悪い場合や、USBメモリやDVDからOSを起動する場合にはBIOSの操作が必要となります。
普段あまり利用しないBIOSの起動方法はどうしても忘れがちです。この記事では、PCメーカーやマザーボードごとにBIOSを起動させる方法について解説します。
BIOSとは
そもそも、BIOSとは何なのでしょうか。BIOSはPCのパーツのうちマザーボード内部にあるメモリに保持されている基本的なプログラムです。BIOSはOSの起動や機器の制御などを担っており、BIOSの設定画面からは利用するOSやメモリ、CPU等の機器のカスタマイズを行うことができます。また、BIOSを利用して機器が正しく動作しているのかをチェックしたり、利用するドライブの変更を行ったりすることもできます。
BIOSは主にAward社とAMI社の2社により提供されており、いずれのBIOSプログラムも青い背景が特徴的です。BIOSの名称は知らなくても、PC起動時に青い画面が表示された経験がある方も多いのではないでしょうか。これら2社のBIOSはキーボードのみで操作可能で、画面も少し古めかしいものです。
近年ではIntel社が提供するIntel Visual BIOSも少しずつシェアを広げています。Intel Visual BIOSはグラフィカルな画面が特徴的で、キーボード操作に加えてマウスも利用可能です。
BIOS起動方法
以下では、メーカー別、マザーボード別にBIOSの起動方法について紹介します。また、WindowsPCを利用している場合は、メーカー・マザーボードを問わず共通的に利用できる起動方法も存在するため、合わせて紹介します。
メーカー別
BIOSの起動方法はメーカーやPCにより異なります。下表にメーカーごとのBIOS起動方法を示します。ただし、同メーカーのPCであっても、製品により別の起動方法となっているケースもあるため、注意してください。
メーカー | BIOS起動方法 |
富士通 | PCを起動させ、FUJITSUのロゴ画面が表示されている間に「F2」キーを断続的に何度か押す。 |
Panasonic | PCを起動させ、Panasonicのロゴが表示された直後に画面左下に小さく「Press F2 for setup」と表示される。 この間に「F2」キーを押す。 |
東芝 | 「Esc」キーを押しながらPCを起動させる。起動したら「F1」キーを押す。 |
NEC | PCを起動させ、NECのロゴが表示されたら、キーボードの「F2」キーを数回押す。 |
VAIO | 「F3」もしくは「F4」キーを押しながらPCを起動させる。「VAIO レスキューモード」画面が表示されるので、「BIOS 設定を起動」、または「BIOS 設定メニューを表示」を選択する。 |
Dell | PCを起動させ、Dellのロゴ画面が表示されている間に「F2」キーを数回押す。 または、PCを起動させ、Dellのロゴ画面が表示されている間に「F12」キーを数回押すと表示されるメニューにて、「BIOS Setup」または「System Setup」を選択する。 |
Lenovo | PCを起動させたらすぐに「F1」キーを5~10 回連打する。 または、システムを再起動してLenovoの ロゴが表示されたら「F1」を押す。 |
HP | PCを起動させたらすぐに「Esc」キーを押し、「スタートアップメニュー」が表示されるまで繰り返す。 メニュー画面にて「F10」キーを押して「BIOS セットアップ ユーティリティ」を開く。 |
ASUS | 「F2」キーを押しながらPCを起動させる。 |
Acer | PCを起動させ、Acerのロゴ画面が表示されている間に「F2」キーを押す。 |
マザーボード別
PCを自作している場合、BIOSの起動方法は利用しているマザーボードによります。下表では、マザーボードのメーカー別にBIOSの起動方法を示します。ただし、同メーカーのマザーボードであっても、製品により別の起動方法となっているケースもあるため、注意してください。
メーカー | BIOS起動方法 |
ASUS | PCを起動させ、ロゴ画面が表示されている間に「del」キーを押す。 |
GIGABYTE | PCを起動させ、ロゴ画面が表示されている間に「del」キーを押す。 |
ESC | PCを起動させ、ロゴ画面が表示されている間に「del」キーを押す。 |
ASROCK | PCを起動させ、ロゴ画面が表示されている間に「F2」または「del」キーを押す。 |
MSI | PCを起動させ、ロゴ画面が表示されている間に「F2」または「del」キーを押す。 |
全Windows PC共通の方法
Windows PCを利用している場合、メーカーやマザーボードに関わらず、共通的な方法でBIOSを起動することもできます。以下ではその方法について紹介します。
- PCを起動させ、「スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ設定」→「回復」を選択する。
- 「PCの起動をカスタマイズする」の項目より、「今すぐ再起動」を選択する。
- PCが再起動され、「オプションの選択」画面が表示される。メニューから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」を選択する。
- PCが再起動され、BIOS画面が表示されます。
USBメモリやDVDからのOS起動方法
以下では、BIOSを利用したUSBメモリやDVDからのOS起動方法について紹介します。この記事では、BIOSプログラムのうちAward社のBIOSを例にして起動方法をご紹介します。他社のBIOSであっても実施方法は概ね共通となります。
USBメモリからのOS起動方法
USBメモリからOSを起動する手順は以下の通りです。
- BIOSを起動させ、設定画面を表示する。
- 設定画面の「Boot」メニュー選択し、「Removable Devices」を最も上に移動させる。
- PCを再起動すると、自動的にUSBメモリからOSを起動します。
DVDからのOS起動方法
DVDドライブからOSを起動する手順は以下の通りです。
1.BIOSを起動させ、設定画面を表示する。
2.設定画面の「Boot」メニュー選択し、「DVD-ROM Drive」を最も上に移動させる。
3.PCを再起動すると、自動的にDVDドライブからOSを起動します。
まとめ
この記事では、BIOSの起動方法をメーカー別にご紹介しました。また、合わせてBIOSを利用したUSBメモリやDVDドライブからのOS起動方法についてもお伝えしました。BIOSは普段あまり利用しない機能ですので、どうしても起動方法を忘れがちになると思います。起動方法を忘れた際には、ぜひこの記事を参照してください。