パソコンが立ち上がらない・起動しない場合の対処方法
パソコンの電源を入れても「パソコンが立ち上がらない」や「Windowsが起動しない」といった突然のトラブルがやってくることがあります。
こうしたトラブルでは、根本的にパソコンが寿命で壊れてしまっているケースが殆どです。しかし、買い替える前に試しておきたい対処方法があるので、まずはその対処方法をすべて試してみてください。
■パソコンが起動しない原因と症状の現れ方
パソコンが起動しない原因は1つではなく、パソコンの寿命も含めて多くのトラブル事例があるため、「原因は何か?」の答えは症状から原因を追及していかなければ分かりません。
・電源スイッチを押しても反応しない
・電源は入るが真っ黒の画面から進まない
・青い画面から進まない
・起動時に表示されるロゴで止まる
・起動途中で勝手に電源が落ちる
また、パソコンが立ち上がらない症状についても、いろんなケースがあります。
◇今の症状を把握分析して調べることがセオリー
今回は主な対処方法を紹介しますが、基本的に「自分のパソコンにおけるその症状」から対策を調べていく作業が欠かせません。
1.症状を分析する
2.パソコンのメーカーやスペックを元に症状をネットで調べる
3.ヒットする解決方法をすべて試していく
4.解決できなければメーカーに問い合わせる
上記のような手順でスマホや他のパソコンでネットリサーチをかけますが、これでも解決方法が見つからないことが多々あります。
その理由は、パソコンの性能や症状など、トラブル事例が無数にあるからです。また、他の人はその解決方法で成功しても、自分のパソコンはダメだったということも良くあります。
意外と、パソコンメーカーに症状を伝えるだけであっさりと解決できることもあるので、「やれることをすべてやっていく」を念頭に根気よく頑張ってください。
■パソコンが起動しないときの症状別の対処法
パソコンが立ち上がらない時に、簡単に試せる方法を3つ紹介します。
・放電する
・Windowsを通常起動を選択する
・強制的に通常起動する
どれも基本的な対処方法であり、代表的な症状とあわせて紹介しますので、まずはこの3つを実践してみてください。
◇電源は入るが真っ黒の画面から進まない→放電をする
電源は入るものの、画面が真っ黒なままの場合は、放電することで改善する可能性があります。もし、ランプが点灯していなかったり、ファンが回っていなかったりする場合は、パソコン本体の故障の可能性が濃厚です。
パソコンの帯電は立ち上がらないというトラブル以外にも、動作不良を起こす原因になりやすいです。
まず、パソコンに接続しているスピーカーや電源などをすべて抜きます。その状態で数分ほど放置して、再びすべてのパーツを接続して電源を入れてみてください。
画面が真っ黒で進まない場合などに、これで解決できることがあります。
放電後、ランプの点灯やファンの回転に問題がなさそうであれば、マザーボードやメモリーなどの不具合の可能性が濃厚です。その場合は、修理に出すことを検討しましょう。
◇青い画面から進まない→Windowsを通常起動
パソコンの電源を入れても立ち上がらない時、「Windowsを開始できませんでした」というエラーメッセージが表示されることが良くあります。Windowsには、起動時に問題が起きた際に自動的に不具合を修正する機能があり、起動方法を選択することが可能です。
・スタートアップ修復の起動(推薦)
・Windowsを通常起動する
この時、上記の2つの選択肢が出ますが、「推薦」と書いてある「スタートアップ修復の起動」を試します。それでもダメなら「Windowsを通常起動する」を試します。
Windowsの自動修復機能は、修復できない場合に修復処理を繰り返してしまい、青い画面から進まなくなってしまうのです。そのため、一度「Windowsを通常起動する」で、起動できるかを試してみましょう。場合によっては「前回起動時の構成」が選択できる場合もあるため、こちらを試してみてもよいでしょう。
いずれを選択しても、それによってパソコンに不具合が起こることはないので、それぞれの選択肢を試してもOKです。
◇起動時に表示されるロゴで止まる→強制的に電源を落とす
パソコンの起動プロセスで、電源の光が点滅しなかったり、起動している音すらもないしなかったりすることがあります。また、起動時に表示されるロゴ画面のまま止まってしまう場合なども該当する症状です。
その場合、パソコンの電源ボタンを数秒間押し続けて、強制的に電源を落としてください。電源が落ちたら、再び電源をONにして起動するかどうかを確認します。
これはパソコンが立ち上がらない時の解決方法というよりは、大抵のトラブルはどこかの起動プロセスでフリーズするため、自然と行う対処方法でもあります。
ただし、止まっているように見えても、実はパソコン側で処理を行っている場合も考えられるため、注意が必要です。起動プロセスで時間がかかっているだけであり、処理中に強制的に電源を落としてしまうと、症状が悪化してしまう可能性も考えられます。
強制的に電源を落とす方法は、慎重に利用しましょう。
■パソコンの電源は入るがWindowsが起動しない場合の対処方法
パソコンが立ち上がらない1つの原因に「Windowsが起動しない」があります。
パソコンは「本体のシステムが起動」→「Windowsが起動」→「正常にホーム画面が表示される」という大まかな流れがあります。
◇青い画面が表示される場合の対処方法
大抵、Windowsが起動しない時は青い画面(ブルースクリーン)で止まります。
・すべての機器を取り外して再起動
・ネットワークを切断して再起動
・増設メモリーを取り外して再起動
・自動修復の各オプションを試す
・自動修復からパソコンを初期状態に戻すを試す
CDやDVDを挿入したままなど、外部機器の影響によってWindowsが起動しないことがあるため、まずはすべての外部機器を取り外して再起動を試します。
ブルースクリーンが表示される原因の多くは、メモリーやハードディスクに問題がある場合です。増設メモリーの挿し方が甘かったり、ハードディスクが故障していたりする可能性が考えられます。そのため、できるだけ外部機器を外し、最低限の構成で起動できるかを試すとよいでしょう。
これで解決できない場合、問題はシステム側にあると考えられるため、「自動修復」から各オプションを試します。
自動修復はWindows起動の画面でリセットボタンを押すと表示されます。あるいは、再起動を繰り返すと自動的に自動修復の画面が表示されるので、その画面が表示されたら「システムの復元」や「スタートアップ修復」などから解決方法を探してください。
システムやソフトウェアの不具合が原因であった場合は、この方法で解決できる可能性が高くなります。しかし、最悪の場合はウイルス感染も考えられ、その場合はシステム復元やスタートアップ修復では完全に普及させることは難しいかもしれません。
どのオプションを試してもダメだった場合、自動修復のトラブルシューティングにある「PCを初期状態に戻す」を試しましょう。これを実行するとパソコンが初期化されるので、保存データ等はすべて失います。最終手段として実行してみてくださいね。
◇セーフモードで起動させてみる
少し高度な方法ですが、Windowsの起動モードの1つである「セーフモード」で起動させる方法も対処方法の1つとして紹介します。
セーフモードが必要となる多くの場合は、ブルースクリーンでWindowsが起動できない場合です。しかし、セーフモードはWindows10やWindows8では、Windows7以前と違い簡単に起動させることができません。ブルースクリーンからセーフモードを起動させるための方法は、次のとおりです。
- ブルースクリーンのオプションの選択画面から「トラブルシューティング」を選択
- 「詳細オプション」を選択
- 「その他の修復オプションを表示」を選択
- 「スタートアップ設定」を選択
- 「再起動」ボタンをクリックし、再起動する
- スタートアップ設定画面が表示されたら、「X)セーフモードを有効にする」のXに該当する数字キーを入力
- セーフモードでWindowsが立ち上がる
セーフモードでWindowsを立ち上げると、画面の隅に「セーフモード」と表示されます。周辺機器やドライバー、ソフトウェアの不具合が原因の場合は、セーフモードで立ち上げることが可能ですので、不具合が起こる前にインストールしたドライバーなどをアンインストールしましょう。
なお、Windows7以前の場合の手順も紹介しておきます。
- パソコンを再起動する
- メーカーのロゴが表示されている間に「F8」キーを押す
- 「詳細ブートオプション」画面で「セーフモード」を選択
- セーフモードでWindowsが立ち上がる
Windows7以前のものはこちらの手順でセーフモードを起動させることができますが、そもそもWindows7以前のWindowsはすでにサポート切れの状態です。そのため、もし、Windows7以前のものをお使いの場合は、早めにOSのバージョンアップか、パソコンの買い替えをおすすめします。
■まとめ
今回は、パソコンが立ち上がらない時の主な対処方法を紹介しましたが、どれも簡単に試せるので、まずはしっかりと実践してみてください。
少し高度な方法にはなりますが、セーフモードでの起動が解決のために有効である場合もありますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
また、パソコンは消耗品であり、あらゆる方法を試しても解決できないことは当然ながらあります。その際には「修理に出す」や「買い替える」なども検討してみてください。
下記の動画でも解説しておりますので参考にしてみてください。