テレワークに必要なものは?作業環境最適化のための準備アイテムまとめ
政府による働き方改革の推進に加え、新型コロナウィルス感染症などの影響により、各企業ではテレワーク環境の構築が課題となっています。
これまで、テレワークを導入したことがない場合は、テレワークにはどのようなものが必要なのかわからず、悩む方もいるかもしれません。
ここでは、テレワークができる環境や、テレワークをはじめるために必要なものなどを、わかりやすくご紹介します。
■テレワークをするためには作業環境を整える必要がある
テレワークとは、情報通信技術、いわゆるICT(Information and Communication Technology)を活用して、通勤せずにさまざまな場所で仕事をすることをいいます。
日本では、基本的に会社の仲間同士で顔を合わせて働くことが一般的な働き方とされていますが、近年の働き方改革や新型コロナウィルス感染症などの影響により、テレワークの必要性が高まっているのです。
ただ、これまでテレワークをしていなかった人たちが、いきなりテレワークをはじめることはできません。
テレワークのできる環境を構築する必要があります。
■テレワークのできる場所
テレワークと一言で言っても、働く場所は人や会社によって大きく異なります。
主なテレワークのできる場所を詳しく見ていきましょう。
・自宅
自宅でのテレワークは、労働者側にとって通勤の必要がなくなるため、時間の有効活用が可能になります。
さらに、企業にとっても交通費を抑えることができるなどのメリットもあります。
また、第三者からの盗み見などのリスクも低くなります。
しかし、普段プライベートな空間である自宅で仕事をすることで、仕事との境界線があいまいになってしまう点はデメリットです。
人によっては、プライベート空間に仕事を持ち込みたくないと考える人もいるかもしれません。
・カフェ
自宅ではなく、カフェなどにパソコンを持ち込んでテレワークをするケースもあります。
自宅から出て、働く環境を構築することにより、リラックスした空間の中で、より仕事に集中することができるなどの効果が期待できるでしょう。
ただし、カフェはあくまでも飲食を提供するためのスペースです。
ある程度の時間の座席占有であれば許容されているお店もありますが、長時間や忙しい時間帯の占有はマナー違反となるので気を付けましょう。
・コワーキングスペース
仕事をする場所を提供するスペースです。個人単位だけではなく、企業単位で契約しているケースも少なくありません。
テレワークで働くことを目的としたスペースなので、効率よく働くためのパソコンデスクや、電話ブース、複合機、レンタルパソコンなどのサービスを提供しているところも多くあります。
集中できるスペースではあるものの、個室スペースよりもオープンスペースが多いので周囲の目が気になることもあるかもしれません。
・サテライトオフィス
サテライトオフィスとは、本社や支社以外の場所に各地に設ける小規模の就業施設のことをいいます。
企業がオフィスを借り切るので、利用するのは従業員だけです。
そのため、重要情報などの漏えいリスクはかなり抑えられるでしょう。
ただし、オフィスを借りるので会社としての負担も大きく、通信設備や机などの各種什器を購入するコストも必要です。
これらの設備を含めて、サテライトオフィスとしてサービス提供をしている場合もあります。
しかし、「その分コストが高い」「飛び込み利用などが難しい」といった点はデメリットです。
・その他
電子機器の電源や通信環境の確保さえできれば、さまざまな場所でテレワークが可能です。
例えば、河原や公園などで働くこともできますし、山奥にテントを張ってキャンプをしながら仕事をすることもできるでしょう。
テレワークでは、仕事の環境を移動先に持ち込むので、デメリットもありますが、さまざまな場所で働くことができることはメリットでしょう。
■テレワークに必須のアイテム
ここでは、テレワークをするために必須のアイテムについて、詳しくご紹介します。
・パソコン
テレワークでパソコンは必要不可欠です。
もちろん、タブレットなどでも代用できるものの、やはりパソコンのほうが性能の良いものが多いでしょう。
パソコンには、デスクトップとノートパソコンがありますが、複数の場所で作業をする予定があるのであれば、持ち運びのしやすいノートパソコンが重宝します。
自分の仕事の場合、どの程度のスペックが必要なのかをしっかり検討してください。
文書ソフトや、表計算ソフトを使用する程度であれば、高スペックは求められません。
しかし、動画を編集したりデザインを描いたりするなど特殊なソフトを動かす場合には、高スペックのパソコンが必要なケースもあります。
社内のIT担当などと相談して選びましょう。
・携帯電話・スマホ
携帯電話・スマホは、顧客との連絡をとるだけではなく、社内での連絡のやり取りにも必要です。
もちろん、パソコンを使ったテレビ電話をすることもありますが、必ずしも全員がパソコンを用いたテレビ電話ができる環境ではありません。
特に、顧客の場合は、そのようなシステムを社内で利用していないことも珍しくないので、いつでも連絡をとれる携帯電話や、スマホを持っておくようにしましょう。
・通信環境
テレワークをする際には、インターネット環境が必要です。
テレビ電話などを利用して、ほかの人と連絡を取り合うほか、メールやインターネット、そして会社のサーバーと連携してファイル共有をするケースも少なくありません。
自宅であれば、快適に通信することが可能です。
また、外でテレワークをする機会があるのであれば、モバイルデータ通信機器などの契約が必要になります。
カフェやコワーキングスペース、サテライトオフィスなどでは、無料で使用できるWi-Fi環境があるケースが多くなっています。
・セキュリティソフト
会社のデータを取り扱う場合、セキュリティソフトは必要不可欠です。
ウィルスに汚染されたパソコンを使ってしまうと、取引先や仲間のパソコンへと感染を拡大してしまう恐れがあります。
さらに、個人のパソコンだけではなく、会社側でも十分なセキュリティが必要です。
例えば、社外のパソコンと社内のサーバーとVPN接続をする際に、外部からの侵入を防ぐような対策が必要です。
・机・椅子・照明設備・空調など
こちらも、コワーキングスペースやサテライトオフィス、カフェなどでは必要ありません。
しかし、自宅でのテレワークをするのであれば、快適に仕事ができるような環境を構築することが必要です。
短期間のテレワークであれば、ダイニングテーブルを活用することもできますが、長期的にテレワークをするのなら、プライベートをしっかりと切り分けるために仕事をするためのデスクや椅子、照明設備を準備すれば、仕事の効率もアップするでしょう。
■テレワークであると便利なアイテム
ここからは、テレワークをする際にあると便利なアイテムをご紹介します。
・タブレット
パソコンとは別にタブレットを運用することで、メールなどをさっと管理できるようになります。
スマホと違って画面も大きいので、メールの添付ファイルなどを展開しても、内容を確認しやすいのでおすすめです。
また、パソコンを使うほどではない作業を外でするのであれば、タブレットのほうが持ち運びも簡単なので、より手軽にテレワークを実施することができるでしょう。
・デュアルディスプレイ
社内のテレワークのルールなどによっては、情報保護のために、資料の印刷をしてはならないなどのルールを設けていることもあります。
仕事をする際に、印刷できない場合、モニターでの確認が必要ですが、モニターが1つだと不便に感じることも少なくありません。
デュアルディスプレイにすることで、片方で資料を展開し、もう片方で作業をするなど、作業効率を大きくアップさせることができるでしょう。
備え付けのディスプレイのほか、モバイルディスプレイやタブレットなどを使うことができます。
・モバイルバッテリー
自宅以外の外部で仕事をしていると、必ずしも電源環境が豊富にあるとは限りません。
スマホやタブレットなどの充電が切れてしまうと、作業効率が一気に押してしまいます。
そのような状況に陥らないためにも、いつでも充電できるようにモバイルバッテリーを持ち運んでおくと良いでしょう。
■必要なアイテムをそろえて快適な作業環境を構築しよう
テレワークを行うには、作業をするためのパソコンをはじめとして、さまざまな準備が必要です。
個人で準備するだけではなく、企業として準備するケースもあるでしょう。
社内でテレワーク化を推進していく場合、トラブルに陥ったり不満を感じたりする前に、今回ご紹介したようなポイントを検討しながら、テレワーク環境を構築すると安心です。