テレワークとは?テレワーク導入のメリット・デメリットを正しく知って活用を!
2011年の東日本大震災による公共交通機関の運休や計画停電の実施が大きなきっかけとなって始まったテレワーク。
さらに近年の働き方改革や、新型コロナウイルスによる不要不急の外出を控える動きから、テレワークを導入する企業は増加傾向にあります。
しかし、テレワークを導入すれば全てがうまくいくというわけではありません。
ここでは、テレワークの具体的なメリット・デメリットについて、従業員と経営者それぞれの視点からわかりやすく解説します。
■テレワークとは
テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用しながら、時間や場所に縛られずに行う働き方のことを意味します。
「tele=遠方の、遠距離」「work=勤務」を合わせ、遠隔勤務とも言います。
テレワークは、企業に雇用されている人だけのものではありません。
個人事業主など自営の人が行うテレワークもありますが、次の段落では、従業員と経営者の立場から、テレワークのメリット・デメリットについて解説します。
■テレワークのメリット【従業員】
・通勤時間が不要
テレワークの場合、自宅またはカフェやコワーキングスペースなど、自由に仕事場を設定できるため、通勤時間がゼロまたは少なくすることが可能です。
通勤ラッシュのストレスからも解放され、今まで通勤に費やしていた時間も有効活用することができます。
・子育てをしながら仕事が可能
在宅勤務が可能になることで、子育てに割く時間も生まれやすくなります。
子どもが病気になった場合など、保育園に預けられない場合も、近くで看病しながら仕事ができることは大きなメリットといえるでしょう。
家族の介護をしている場合も同様です。
■テレワークのメリット【経営者】
・生産性向上
テレワークを導入することで、従業員のワークライフバランスが向上し、生産性が上がることが期待できます。
通勤時間などが短縮されることでプライベートに割く時間が増えることも、仕事に対して良い影響を及ぼすといえます。
・災害時などのリスク分散
オフィス1ヵ所に従業員が集中している場合、災害時などに、業務が完全にストップしてしまう可能性も否定できません。
しかし、テレワークを導入しておけば、東日本大震災発生時のように通勤が困難になった場合でも、別の形で業務遂行が可能です。
■テレワークのデメリット【従業員】
・コミュニケーション不足
自宅やコワーキングスペースなどで、1人で仕事をすることに孤独を感じるタイプの人は、テレワークが苦痛に感じられるかもしれません。
メールや電話、Web会議などを活用することは可能ですが、同じオフィスで仕事をすることに比べると、コミュニケーションの量は減ってしまいます。
・自己管理の難しさ
テレワークの場合、上司や同僚の目がなくなる分、全てを自分で律する必要があります。
スケジュールを組み、成し遂げる力が求められます。自分に甘いタイプの人は、ついつい作業を後回しにしてしまい、仕事がまったく捗らないといったことにもなりかねません。
■テレワークのデメリット【経営者】
・セキュリティ管理が必要
テレワークには、インターネット回線が欠かせません。
従業員がテレワークを行う前に、パソコンやスマホ、タブレットなどのセキュリティ管理、Wi-Fiなどの通信環境を整える必要があり、知識・技術・金銭的な準備が求められます。
・労働実態の管理形態の変更
テレワークの場合、オフィスの入退勤がなくなるわけですから、実際の労働時間を把握しにくくなります。
正しく労働実態を管理するために、新たに業務ログ管理ツールを導入するなど、管理形態を見直す必要があります。
■テレワークの実態を知った上で活用を
テレワークにはメリット、デメリットが存在することがおわかりいただけたでしょうか。
ぜひ、今回の記事を自社の業務内容や現状と照らし合わせ、テレワーク導入の検討材料としてお使いください。