話題のスターリンク(Starlink)とは?特徴やメリット、プランを紹介
引用:Starlink
最近巷を賑わせている「スターリンク(Starlink)」というサービスをご存知でしょうか?
2020年にアメリカから始まった新しいインターネットサービスで、光回線ではなく衛星から回線を引っ張ってくるため、どこにいても使えることが大きな特徴です。
この記事ではスターリンク(Starlink)の仕組みやメリット、特徴、どんな人におすすめかについて解説します。
■スターリンク(Starlink)とは?
スターリンクはロケット開発などの宇宙産業を行っている民間企業のSpaceXが開発したインターネット接続サービスです。SpaceXはテスラやTwitterのCEOである、イーロン・マスクが運営する企業です。
スターリンクは「星をつなぐ」という意味の「Star Link」からきています。星と星をつなぐ、つまり点と点を線でつなぐことに由来しています。
■スターリンクの仕組み
スターリンクは、1万を超える人工衛星を連携させているのが最大の特徴です。
高速で安定したインターネット回線に、世界中どこでも繋がることができる環境を提供しています。
専用のアンテナやルーター、接続用のアプリが必要になりますが、海の上や農村など世界中どこでも接続できる上、災害時などインターネット環境が整わない時にでも、利用できることが期待されています。
■スターリンクのメリット
そんな注目のスターリンクにはどんなメリットがあるのでしょう。
海の上でも利用できる
接続のためのアンテナ等の設備があれば、どこでも利用することができます。
スターリンクを利用するには、ある程度開けた場所が必要になりますが、海の上であればその心配はありません。
光回線などの物理的なケーブルが不要な点は、災害時にも強いインターネット回線として注目されています。
設置が簡単
スターリンクを利用するために必要なものはたったの3つです。
- アンテナ
- ルーター
- 専用スマホアプリ
アンテナとルーターを接続して、アプリでWi-Fi設定をします。アンテナはスターリンクの人工衛星に向けて調整が必要になりますが、アンテナが自動調整するため、初心者でもすぐに利用を開始できます。
通信速度が速い
スターリンクは通信速度目標として下り10Gbpsを掲げています。10Gbpsは近年よく利用されるようになっているモバイルの5G回線と同等程度の速度です。
■スターリンクのデメリット
一方で、スターリンクにはデメリットもあります。
設置できる環境に条件がある
引用:Starlink
衛星に向けてアンテナが自動的に捕捉するように動くため、ある程度開けた場所が必要です。建物が多い場所や木の多い場所などは適していない可能性があります。開けた場所では画像のように地面に置くだけで十分ですが、住宅街などの場合は屋根に設置したほうがいいかもしれません。
家庭用にするには初期費用が高額
スターリンクを契約する際にはどのプランであっても初期費用がかかります。初期費用は7.5万円で、キャンペーンで36,500円になっています。一般的な光回線の場合は回線工事の費用はおよそ1.5万円~2.5万円で、一部4万円を超えるサービスもあります。そのため、キャンペーンがあっても初期費用は高めです。
また、月額費用も6,600円/月~9,900円/月と光回線の月額費用と比べても2割ほど高い費用になっています(ビジネスプランは28,000円/月)。しかし、これらのデメリットがあるとは言え、一度契約すれば引越し先でもそのまま使えることを考えれば、引っ越しのたびにかかる費用が節約になり、結果的にはスターリンクのほうが割安になることが考えられます。
■スターリンクはどんな人におすすめ?
スターリンクは住居向けのプランと移動利用向けのプランが用意されています。
そのため、ネット回線が引きにくい場所に住んでいる人や、キャンプなどでネット環境がない場所へ頻繁に行く人、防災意識の高い人にはおすすめできます。
なお、マリタイムプランという海上利用プランが公開されており、海の上で使いたい人向けにもサービスが提供されています。釣りなどで海に出るような人にもおすすめできるのではないでしょうか。
■スターリンクの申込~受信までの流れ
次にスターリンクの申込みの流れを解説します。
公式ページから申込みをする
まずは公式ページから申込みを行います。
すべて英語で書かれているため、Google翻訳などのアプリケーションを利用して翻訳しながら進めるとよいでしょう。
プランは次のようになっています。
- レジデンシャルプラン(住所固定) 6,600円/月
- レジデンシャルプラン住所追加オプション 2,600円/月
- RVプラン 9,900円/月
- ビジネスプラン 28,000円/月
この他にもマリタイムプランや空の上でのプランなどがありますが、料金は公開されていないため、問い合わせが必要です。
アンテナを設置する
引用:Starlink
次にアンテナとルーターに必要なケーブルや電源をつなげます。ここまでできればあとは、適した場所にアンテナを置くだけです。
引用:Starlink
また、電源は使用する国の規格に合わせたものが送られてきます。ポータブル電源などがあれば、場所を選ばずに利用できます。
専用アプリから接続設定をする
引用:Starlink
最後に専用アプリでWi-Fi設定をして完了です。
■まとめ
スターリンクはロケット開発などの宇宙産業を行っている民間企業のSpaceXが開発したインターネット接続サービスです。現在は1万ほどの衛星でサービスが提供されていますが、今後4万を超える数まで増やすことが発表されていることやKDDIが業務提携したことから、日本でも普及していくことが見込まれます。
一般的な認知になる前に試しに使ってみてはいかがでしょうか。