実は簡単!?「AI(人工知能)の仕組み」について図を用いてわかりやすく解説

2020.04.03

近年、「AI(人工知能)」に関するニュースが増加しています。

しかし、改めて「AIって何?」と聞かれると、答えに困ってしまう方も多いのではないでしょうか。

 

難しいイメージのあるAIですが、内容を紐解いていくと、実はとてもシンプルです。

今回の記事では、AI(人工知能)の仕組みに関して、図を用いながらわかりやすく解説していきます。

AIへの理解を深めるために、ぜひお役立てください。

 

 

■AI(人工知能)とは

 

「AI=ロボット」「AI=ソフトウェア」など、さまざまなイメージが描かれているAI。まずはAIを大きく2つの種類に分けた上で、内容を説明します。

 

 

強いAI

弱いAI

別名

汎用人工知能

特化型人工知能

イメージ

・人間の代わりに仕事をする

・自意識を持つ

・囲碁や将棋など特定の内容に特化

・自意識はない

・自動的に学ぶプログラムが入っている

 

AIと聞くと「AIが人間を支配する」「人間の仕事を奪う」といったイメージが持たれがちですが、現段階では自意識を持ち、自ら行動するAIは生まれていません。

AIが将棋のプロに勝っているのも、「勝ちたい、強くなりたい」といった思いで行動しているわけではなく、自動的に学習するプログラムに基づき、知識を増やしているだけなのです。

 

 

■ディープラーニングとは

 

AIを語る上で、よく出てくる単語の一種に「ディープラーニング」があります。

 

 

これは、人間の脳の中にあるニューロン(神経細胞)が、隣のニューロンに対し、電気信号を伝えています。

次々と深くなる層を「ディープニューラルネットワーク」と呼びます。

そして、このモデルを用いた機械学習を「ディープラーニング」と呼ぶようになりました。

 

層の重みを調整するのは人間ですが、調整を繰り返すことで、コンピュータが独自に判断できることが増えます。

例えば、写真に写っているものを判断させたい場合であれば「色」「形」など、個別の判断基準を設けていくことで、より正解に近づくというわけです。

 

 

■AI(人工知能)の手法1:機械学習

 

機械学習とは、人間の学習能力をマネするやり方です。

人間が、過去の経験に基づいて判断するように、大量のデータを認識させた上で判断させます。

 

・機械学習でできること

 

機械学習によってできることの一例を紹介します。

 

・画像、動画の認識(何が写っているか判断することが可能)

・言語解析(言葉を解析し、質問に対して回答したり、ブログを書いたりすることが可能)

・異常検知(過去の標準データを設定しておくことで、大きく外れた数値の発生の際に識別させることが可能)

・クラス分類(特定のルールに基づいて、仕分けが可能)

 

 

■AI(人工知能)の手法2:強化学習

 

囲碁や将棋、車の自動運転に使用されている学習方法です。

機械が試行錯誤し、現在の状況に合わせた最善の行動を決定します。

 

多くの人が気になっている自動運転は、レベル0(ドライバーが全ての運転操作を行う)〜レベル5(全てのエリアで車両システムが運転制御を行う:ドライバー不要)まで分かれています。

また、日本では2020年夏、トヨタが自動運転レベル4(高度運転自動化)の同乗試乗を行うことが発表されました。

 

 

■AI(人工知能)の手法3:ニューラルネットワーク

 

前述しました「ディープニューラルネットワーク」は、ニューラルネットワークの一種の手法です。

近年、コンピュータの性能が向上したことにより、再び注目を集めるようになりました。

 

他にも、画像認識処理で利用される「畳み込みニューラルネットワーク(CNN)」や、文脈を考慮する能力を持ち、機械翻訳や音声認識に使われる「再帰型ニューラルネットワーク(RNN)」などがあります。

 

AIの世界は大変奥が深いものですが、一つひとつの用語を理解することで、全体のイメージを掴むことが可能です。今後ますます身近なものになるAI。ぜひこの機会に、内容理解を深めてみてはいかがでしょうか。