5Gの弱点を救うのは、スモールセル(小型基地局)ってホント?5Gの強みと弱みをわかりやすく伝えます

2020.04.03

2020年3月、ついに日本でも商用化が開始した5G。

5Gのメリットについて、さまざまな媒体で情報が発信されている一方で、5Gならではの弱点があることをご存知でしょうか。

 

今回の記事では、5Gの特徴と弱点についてご紹介するとともに、弱点を解消する「スモールセル(小型基地局)」について、できるだけ専門用語を使用せずに解説していきます。

5Gをより身近なものに感じられるよう、ぜひ本記事をお役立てください。

 

 

■5Gの特徴

 

5G(第五世代移動通信システム)の特徴としてまず挙げられるのは、超高速、低遅延、多数同時接続の3つです。

 

4Gにはない特徴を持つ5Gの普及により、車の自動運転やロボットによる自動生産、遠隔医療といった分野の実用化が進むことが期待されています。

ビッグデータとAI、IoTの活用により、私たちの生活も大きく変わっていく可能性があるのです。

 

 

■5Gの弱点

 

便利で近未来的な5Gではありますが、注意すべき点もあります。

なぜなら、5Gの特徴である超高速、低遅延、多数同時接続の恩恵を受けるためには、5Gの電波が届く範囲にいなければならないからです。

しかし、5Gの電波が飛ぶ距離は、数百mから1km程度。つまり、現在主に使用されている4Gと比較しても圧倒的に短くなっています。

 

現在の4Gでも巨大ビルの中では、電波が届きにくいなどのケースがありますが、5Gの場合は、さらに顕著だと考えられています。

これは、5G普及に関しての最大の弱点といえるでしょう。

 

 

■スモールセル(小型基地局)が果たす役割

 

5Gの弱点を解決するために注目を集めているのが、スモールセル(小型基地局)です。

スモールセルとは、一般的に無線機出力5ワット未満の狭い範囲をカバーする小型基地局の総称を意味する言葉です。

すでに地下や地方に設置されていますが、5Gの普及促進に向け、よりスモールセルの重要度は増すと考えられています。

 

例えば、すでに存在している4G移動通信システムのLTE基地局を強化し、スモールセルと有線接続した場合、5Gの特徴のひとつである超高速通信サービスを展開することができます。

特に5G導入当初の段階であれば、超高速のメリットだけに目を向けたとしても問題はないためです。

 

5Gの通信網を全国各地に普及させる上で、スモールセルが果たす役割は大変大きなものとなるでしょう。

 

 

■緩やかな拡大が想定される5G市場

 

「5Gの商用化=一気に世の中が変わる」とイメージしている方もいらっしゃるかもしれませんが、おそらく現実はもっと緩やかに進んでいくと考えられます。

5Gが全国で当たり前のように使われるのは、2020年代半ば頃というのが、多くの専門家の考えです。

 

特に現状はWi-Fiが普及しており、Wi-Fiに満足している人も少なくありません。

また、さまざまなサービスに関しても、しばらくの間は、5Gと4Gのハイブリッドで提供される見込みです。

 

仮に、5G対応エリアが急速に拡大したとしても、5G端末の販売台数が増加しなければ普及にはつながりません。

5Gスマホは、特に初期段階では高額であり、NTTドコモが2020年3月25日に発売を開始した5G対応端末スマホ7種類のうち、10万円を切るのは1種類のみです。

その他の6種類はすべて10万超えと、4Gスマホと比べるとかなりの高額端末になっています。

 

これらの端末は発売されたばかりであり、急激に価格が下がるとは考えられません。

4Gとの差別化も難しく、2023年段階での日本国内の5G端末シェアは30%程度と予想されています。

 

急激に私たちの生活が大きく変わることはなさそうですが、自動運転の実証実験などが具体的に進んでいることも、また事実です。今後、緩やかに拡大する5G市場に、注目していきましょう。