パソコンの調子が悪くなった時に役立つリカバリーディスクの作り方(Windows10版)
パソコンの調子が悪くて、挙動がおかしい。突然パソコンが起動しなくなった。そんなトラブルは突然やってきます。事前にデータをバックアップしておけば、すぐにパソコンを初期化して、出荷前の初期状態に戻すことができます。
今回はパソコンを初期化できる「リカバリーディスク」についてご紹介します。
◆リカバリーディスク(回復ドライブ)とは
リカバリーディスクとは、パソコンを初期化して、工場の出荷前に戻すために使うディスクのことをいいます。Windows10では回復ドライブといいます。
パソコンが起動しない、パソコンの挙動がおかしいけど原因が分からない時に、リカバリーディスクで初期化すると、この問題を解決できることがあります。
リカバリーディスクは名前のとおり、回復するのにCDやDVDなどの記録媒体を使用することが多く、一般的にはパソコン購入時に付属品として付いています。ただし、HDDのリカバリー領域からの回復させるパソコンには、媒体が付属していないこともあります。
近年はノートパソコンなどに光学ドライブが搭載されていないことも多いです。
そのため記録ディスクは使用せず、パソコン内部のHDDやSSDといった記憶装置に、リカバリー用の領域を確保しておき、そこからリカバリーするパソコンもあります。
◆リカバリーディスクの作り方(Windows10版)
それではWindows10の具体的なリカバリーディスクの作り方について見ていきましょう。
【2種類のリカバリー】
パソコンをリカバリーするには以下の2種類の方法があります。
- リカバリーディスクを使ってリカバリーする
- HDD/SSDのリカバリー領域からリカバリーする
リカバリーディスクを使用し、リカバリーする際は光学ドライブが必要になります。
また、HDD/SDDのリカバリー領域からリカバリーするには、HDD/SDDが故障している場合は、リカバリー領域を読み込めないことになり、リカバリーできません。
リカバリーできる手段は多い方がよいので、リカバリーディスクは事前に作成しておく方がよいでしょう。
【リカバリーディスクに使用するメディア】
リカバリーディスクとして使用できるメディアは以下の4種類です。
- CD-R
- DVD-R
- BD-R
- USBメモリ
光学ドライブが搭載されていないパソコンも増えておりますので、USBメモリで用意しておくとよいでしょう。USBメモリであれば、光学ドライブやHDD/SDDが故障していても使用できます。またCD-Rでは書き込める容量が少ないため、複数枚になる可能性もあります。
Windowsの更新プログラムやハード構成によっても、リカバリーディスクの容量は異なります。目安としては16GB以上の容量であれば十分でしょう。
【リカバリーディスクの作成方法】
それではリカバリーディスクの作成方法について解説します。
- [スタート] ボタンの横にある検索ボックスで、「回復ドライブの作成」を検索し、検索結果の一覧から [回復ドライブの作成] を選択します。管理者パスワードの入力や選択内容の確認を求められる場合があります。
- ツールが開いたら、[システム ファイルを回復ドライブにバックアップします] が選択されていることを確認して、[次へ] を選択します。
- PC に USB ドライブを接続し、そのドライブを選択して、[次へ] を選択します。
[作成] を選択します。回復ドライブには多数のファイルをコピーする必要があるため、しばらく時間がかかる場合があります。
【リカバリーディスクによる回復方法】
続いてリカバリーディスクによる回復方法について解説します。
- 回復ドライブを接続し、PC の電源を入れます。
- Windows ロゴキーを押しながら L キーを押してサインイン画面に移動し 、Shiftキーを押しながら画面の右下隅にある [電源] ボタン> [再起動] を選択して PCを再起動します。
- PC が Windows 回復環境 (WinRE) で再起動します。
- [オプション の選択] 画面で 、[トラブルシューティング] を選択し、次の 2 つのオプションのいずれかを選択します。
[オプションの選択] 画面が表示されない場合は、PC がドライブから起動するように設定されていない可能性があります。 PC のブート順を変更してください。
- システムの復元ポイントから復元するには、[詳細オプション]、[システムの復元] の順に選択します。 この操作では、個人用ファイルに影響はありませんが、PC の問題を引き起こしている可能性のある、最近インストールしたアプリ、ドライバー、更新プログラムが削除されます。
Windows 10 を再インストールするには、[詳細オプション] > [ドライブから回復する] の順に選択します。 この操作を行うと、個人用ファイル、インストールしたアプリとドライバー、設定に加えた変更は削除されます。
◆リカバリーディスクを作る上で気をつけること
リカバリーディスクをUSBメモリで作成すると、メモリ内のデータは全て削除され、リカバリーディスク専用のメモリとなります。USBメモリに重要なデータがある場合は、別のHDDやメモリにデータを移行しておきましょう。
リカバリーディスクを作成する際は、ACアダプターにより十分な電源を確保し、途中で電源が落ちないようにしましょう。また、無駄な処理が動かないように、事前にセキュリティソフトやアプリケーションは全て終了してください。
◆最後に
パソコンは突然起動しなくなることがあります。日頃からデータのバックアップを心がけ、リカバリーディスクを事前に用意しておけば、パソコンを初期化することができ安心です。リカバリーディスクは簡単に作れますので、万が一に備えて準備しておきましょう。