Internet Explorer(IE)のサポートが終了!パソコンはそのまま使い続けて大丈夫?!使い続ける裏ワザあり
パソコンのセキュリティ対策万全ですか?
2022年6月15日にWindowsのWebブラウザであるInternet Explorerのサポートが正式に終了しました。
この記事ではセキュリティについて関心のある方に向けて、サポート終了してからInternet Explorerを使うことの影響や使い続ける裏技などを紹介します。
■Internet Explorerはなぜサポートが終了するのか
Microsoft社はInternet Explorer(IE)よりも新しいブラウザであるMicrosoft Edgeの方が優れているため、Internet Explorerのサポートは終了するとしています。
実際にはInternet Explorerだけで発生するバグや不具合が発生することがあり、Web開発の分野ではInternet Explorer独自の修正をする必要がある場合があります。
また、セキュリティの面でもInternet Explorerは弱い部分があります。
2014年にはみずほ銀行やゆうちょ銀行のオンラインバンキングサービスにログインする際のパスワード入力画面に偽画面が表示されパスワードが盗まれるという事件がありました。
これはInternet Explorerの脆弱性を悪用したものです。
■Internet Explorerの終了スケジュール
Webブラウザとしては2022年6月15日でInternet Explorerの利用は終了しました。
ただし、Microsoft Edgeの中でInternet Explorerでの表示に対応したIEモードは継続して使用されます。
Microsoft EdgeのIEモードはOSのサポート終了まで使用がサポートされます。
そのため、一番長いWindows 10 バージョン21H2では2023年6月13日までMicrosoft EdgeのIEモードがサポートされます。
Windows 10のバージョン | サポート期限 |
バージョン 20H2 | 2022年5月まで |
バージョン21H1 IEブラウザ | 2022年6月まで |
バージョン21H1 IEモード | 2022年12月まで |
バージョン21H2 IEブラウザ | 2022年6月まで |
バージョン21H2 IEモード | 2023年6月まで |
■Internet Explorerを起動しようとするとどうなるか
毎月自動で提供されるWindowsの更新プログラムがあります。これらには新しい機能を追加したり、ウイルス対策が含まれていたりしています。
2022年6月の更新プログラムを適用した時点でInternet Explorerを起動しようとすると、自動的にMicrosoft Edgeが起動するように動きが変わります。
■Internet Explorerを使い続けるとどうなるか
Internet Explorerをサポート終了後も使用した場合どのような影響があるのでしょうか?
未知のセキュリティ問題に遭遇する可能性がある
Microsoftのサポートが終了したということは、この先なにか不具合が起きても更新されないということを意味します。
つまり、ウイルスが侵入するような使い方が今後発見されても修正されないため、セキュリティ上危険な状態と言えます。
開けないサイトや使えないサービスが出てくる
Internet Explorerは今後の新しいWebの表示方法や動作方法に対応しなくなるため、開けない、開けても動作しないサイトやサービスが出てきます。
Internet Explorerで動かないことを前提にしているサービスなどではそもそもページを開く際に「Internet Explorerでは表示できません」などと注意書きが出てきたり、接続をブロックするサイトが出て来たりするかもしれません。
■Internet Explorerの代わりになるブラウザ
Internet Explorerのサポート終了後に使用できる主要のブラウザを紹介します。
【Microsoft Edge】
Internet Explorerの後継ブラウザです。
Microsoftが開発したブラウザですが、内部的にはGoogleのGoogle Chrome(グーグルクローム)と同じような仕組みで動いています。
Windows 10、11ではデフォルトでインストールされているため、パソコンを買ってすぐに使えます。
【Google Chrome】
Googleが開発したブラウザです。
動作、起動が早いことが特徴で、すでに100回以上のアップデートがされています。
また、拡張機能が豊富にあり、使い方に合わせてカスタマイズすることができます。
例えば、選択した範囲を翻訳する機能やTwitterの更新を通知してくれる機能などがあります。
【Firefox】
Google Chromeの発表前に主流だったMozilla社が開発したブラウザです。
Firefoxも拡張機能は豊富で特にプライバシー保護機能が標準で備わっています。
■Internet Explorerを使い続ける裏ワザ(非推奨)
もしどうしてもInternet Explorerを使い続けたいという理由があれば、使えないこともありません。
しかしながら、バグやセキュリティの理由から使い続けた場合になにか不具合があっても自己責任となります。
使い続ける方法を紹介します。
Windowsアップデートをしない
2022年6月以降の更新プログラムを適用しなければInternet Explorerを使い続けることは可能です。更新プログラムには過去の修正も含まれているため2022年6月より先の更新プログラムを適用してもInternet Explorerは使えなくなりますので、今後一切アップデートしない必要があります。
アップデートをしないということはMicrosoftが発見した脆弱性の対処や新しい機能などが更新されなくなるため、セキュリティ上の問題が発生する可能性があります。
もしすでに適用している人は更新プログラムのアンインストールで戻すことができます。
<手順>
1.コントロールパネルを開く
2「.プログラムのアンインストール」を開く
3.「インストールされた更新プログラムを表示」を開く
4.KB5014699をアンインストール
※KB5014699が2022年6月の更新プログラムですが、それ以降の更新プログラムが適用されている場合はKB5014699よりも大きい数字の更新プログラムをアンインストールしてKB5014699よりも小さい数字になるまでアンインストールを繰り返してください。
スクリプトから起動する
Windowsのシステムツールである「PowerShell」でコマンドを実行すればInternet Explorerを起動することができます。
スタートボタンを右クリックすると「Windows PowerShell」という項目があります。
「Windows PowerShell」を開き、以下のコマンドを実行します。
コマンド:
$app = New-Object -ComObject InternetExplorer.Application; $app.Visible = $true
ただし、Microsoftが今後もこのコマンドが使える状態にしておくかはわかりませんので、急に使えなくなることが考えられます。
これらの方法は必ず自己責任で行ってください。
実施したことにより予期せぬ出来事があっても弊社では責任は負いかねます。
■まとめ
2022年6月にサポートが終了したInternet Explorerを使い続けることにはセキュリティ上の問題が発生する可能性があります。
すでにサポート終了したWindowsを使用していたり、もうすぐサポートが終わるパソコンを使っていたりするような人はこの機会に買い換えて見てはいかがでしょうか。
パソコンファームではご使用のパソコンをリサイクルのために無料で引き取っています。