テレワークとリモートワークの違いは?それぞれの意味を確認
働き方改革や感染症予防など、さまざまな理由によってテレワークやリモートワークが推進されています。
ところで、テレワークとリモートワークの違いはご存じでしょうか?「そもそも同じ意味なのか、違う意味なのか分からない」という方も多いかもしれません。
そこで、今回はいまさら聞けないテレワークとリモートワークの違いについて、詳しくご紹介します。
■テレワークとリモートワークに大きな違いはない
結論から述べると、2020年現在日本国内において「テレワーク」と「リモートワーク」では、大きな違いはなく同じような使い方をされることが多いようです。
どちらも、「職場とは異なる遠隔地の環境で仕事をする」というケースで使われています。
ベンチャー企業などは「リモートワーク」という言葉を使っていることが多く、政府や大企業などは「テレワーク」という言葉を使うことが多いようです。
政府で「テレワーク」の方を使用し始めたせいか、メディアでは「テレワーク」と報道することが多くなりました。
ただし、言葉の意味としてはそれぞれ微妙な違いがあるため、以下で確認していきましょう。
■リモートワークの意味
「リモートワーク」は、端的にいうと「離れた環境で仕事をすること」と定義されています。
そもそも、リモートとは英語で「Remote」であり、「遠隔」や「遠い」などの意味で使われる言葉です。
ラジコンカーのリモコンもこのリモートが使われており、「離れた場所から操作をする」という意味になります。
このようなことから、「リモートワーク」自体もITツール・インターネットなどを活用して仕事をするというイメージを持っていることが多いでしょう。
ベンチャー企業には、IT企業が多いことから、そういったシステム面での働き方の一つとしてPRしてきました。
■テレワークの意味
一方、「テレワーク」はtele、つまり「離れた場所」の意味で使われる言葉です。
それに加えて、日本テレワーク協会では、「テレワークとはICTなどの情報通信技術を活用して、さまざまな場所や時間で柔軟に働くこと」という意味で使っています。
■国内ではテレワークが浸透
国内では、リモートワークよりもテレワークが浸透しています。
また、政府や各自治体が提供している助成金制度などでも、テレワークという名称が使われています。
そのため、特に大企業を中心に、テレワークという名称が一般的となっていったのです。
■なぜテレワーク・リモートワークが推進されるのか?
テレワークや、リモートワークを政府が推進する理由としては、年々増加する過労死や心の病、そして少子高齢化による労働者の減少が挙げられます。
会社は労働力を確保しなくてはいけませんが、そのためには労働環境の改善も必要です。
例えば、テレワークをすることにより、満員電車での長時間の通勤などからの解放、職場での人間関係のストレスの低減など、さまざまなことが期待されます。
さらに、2020年の新型コロナウィルス感染症に伴う緊急事態宣言の発令により外出自粛を余儀なくされたため、テレワークの需要がより一層加速しました。
ウィズコロナがいつまで続くのか現時点ではだれにも分かりません。
また、アフターコロナの時代においても、以前とは別の働き方が求められでしょう。
そうした昨今、テレワークやリモートワークはより一層社会に浸透していく可能性が高いのです。
■言葉の違いを理解してテレワークの導入を検討しよう
テレワークとリモートワークは、おおまかな意味としてはそれぞれに大きな違いがありません。
ただ、テレワークは、さまざまな働き方のことを指し、リモートワークはテレワークの働き方の一つという違いがあります。
このように、両者は働き方の考え方・働き方などの定義的な意味に若干の違いがあります。
今後の日本社会においてテレワークはより一層重要視されていくことでしょう。
導入がまだの場合は、新しい働き方を受け入れて積極的に利用を検討してみてはいかがでしょうか。