eSports(イースポーツ)とは?競技人口が増えつつあるってホント?日本の現状も合わせて紹介
世界的に競技人口が増えつつあるeSports。
オリンピックの正式種目を目指す動きもあり、世界中で注目が集まっています。
しかし、日本国内ではまだ認知度が高くありません。
そのため、「eSportsという言葉は聞いたことがあるが、詳しくは分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、eSportsの基本的知識から、競技人口、業界規模まで、わかりやすく解説していきます。
■eSportsとは
eSportsとは、エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略語です。
ビデオゲームを用いて、複数人で対戦する競技のことを指します。
eSportsという言葉自体は、2000年頃から使われるようになりました。
そんなeSportsは、次の7つのジャンルに分けることができます。
・シューティング(FPS/TPS)
・格闘
・スポーツ
・DCG(Digital Card Game)
・パズルゲーム
・MOBA(Multiplayer online battle arena)
・RTS(Real Time Strategy)
■eSportsの競技人口は?
eSports内で最も盛り上がっているとされているMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)というジャンルにおいて、特に高い人気を誇る「League of Legends(LoL)」の競技人口は、9000万人を突破しました。
日本の競技人口に関しては、明確なデータはありません。
単にゲームを楽しむ人と、eSportsを競技している人をどこで線引きするかといった問題があるためです。
ただし、2020年3月時点、ジャパン・eスポーツ・プロライセンスの取得者は215名、法人格を持つeスポーツチームが8チームあります。
この数値はあくまでプロに限ったものであり、競技人口ではありませんが、ひとつの参考とすることができるでしょう。
■eSportsの業界規模は?
オランダの調査会社Newzooによりますと、eSportsの世界全体の業界規模は、2018年時点で約1000億円であり、2021年には1800億円を超えると見込まれています。
さらに、米国のゴールドマン・サックスが提出した報告書には、2022年には3000億円を超えるといったデータもあります。
eSportsは、世界的に見ても爆発的に拡大しており、今後ますます発展する業界といえるでしょう。
■オリンピックの正式種目を目指す動きも
さらにeSportsは、2024年パリオリンピック・パラリンピックの新種目としても検討されています。
IOC承認団体の条件を満たしていないことや、一部のゲームの暴力性など、複数の課題があることから、直近での採用は難しいかもしれませんが、将来的に正式種目入りする可能性は残されています。
2022年、中国・杭州にて開催が予定されている「アジア競技大会(第19回大会)」では、eSportsが正式種目として発表されました。
アジア競技大会は、アジア・オリンピック評議会(OCA)が主催するアジア地域を対象にした国際総合競技大会であり、eSportsにおいても、メダル種目としての採用です。
また、日本国内においても、2019年10月に国体史上初のeスポーツ大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」が開催されました。さらに2020年には、鹿児島での開催が決定しています。
■日本にもeSportsのブームが来るか
世界と比べると、日本国内のeSportsの知名度や市場規模は小さいものの、プロeSportsチームのスポンサーの増加や、異業種からの参入などもあり、確実に日本にeSportsが根付き始めていることが伺えます。
また、日本の特徴として、野球やサッカーといったリアルスポーツがeSports大会を開催することが挙げられます。
その一例としては、以下のような大会が挙げられるでしょう。
・Jリーグによるサッカーゲームのeスポーツ大会「eJ.LEAGUE」
・日本野球機構(NPB)のeスポーツ大会「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」
日本のeSportsは、法整備の遅れや認知度の低さにより、世界から後れをとっているのが現状です。
しかし、日本はかつてゲーム大国と呼ばれていました。ゲーム市場の10%を占めているのは、日本発のゲームなのです。
また、近年では国体史上初のeスポーツ大会の開催や新規業種の参入など明るい話題も増えつつあります。
今後、日本でeSportsの大ブームが起きる可能性は大いにあるといえるでしょう。