海洋プラスチック問題とは?パソコンメーカーの取り組みと、私たちができること

プラスチックは、パソコン、建設資材、洋服といった私たちの身の回りのものから梱包材や緩衝材まで幅広く使用されています。安価で便利なことから、世界中に広がったプラスチックですが、使用後適切な処理がされないまま廃棄されているのが現状です。

 

廃棄されたプラスチックごみが行き着く先は、海です。今回は、日本だけでなく世界中の問題となっている「海洋プラスチック問題」について解説します。

 

■海洋プラスチック汚染問題とは?

現在、海には、少なく見積もっても年間800万トンのプラスチックごみが流れ込んでいます。そのごみの一部は海底に沈み、海岸に打ち寄せられ、長い年月を経て分解され、5mm以下のマイクロプラスチックとして存在しています。また、プラスチックごみは、短期間で自然分解されることはありません。

 

実際に「ウミガメがポリ袋をエサと間違えて飲み込んでしまった」「魚の胃の中に大量のプラスチックが発見された」などの報告もあります。魚、鳥、アザラシ、ウミガメをはじめとする約700種の生物がプラスチックごみによる被害を受けているのが現状です。

 

■パソコンには多くのプラスチックが使用されている

デスクトップパソコン、ノートパソコン問わず、パソコンには内部部品やモニター部分など多数のプラスチックが使用されています。

 

電子情報技術産業協会(JEITA)が発表した2018年度の国内パソコン出荷台数は、739万8000台です。1台1台に使用されるプラスチック量は少なくとも、数が集まることで廃棄の際に問題が生じることが想定されます。

 

もちろん、パソコンメーカーがプラスチックリサイクルに対し何も手を施していないわけではありません。
すでに2000年度頃から、リサイクルしやすい製品の設計やプラスチック材料の選択が行われています。
再生プラスチックを自社製品に活用しているケースもあります。

 

■パソコンメーカー「DELL」による問題解決に向けた取り組みとは?

パソコンメーカー「DELL」では、プラスチック問題に対し、さまざまな取り組みを進めています。
その一例についてご説明します。

 

海洋プラスチックを25%含有した梱包材の出荷

2017年、DELLは、IT業界として初めて25%の海洋プラスチックを含むリサイクル梱包材へと移行しました。
さらに再び海に戻る事態を防ぐため、梱包材にはリサイクル可能である材質表示識別マークが印字されています。

 

古い電子機器のプラスチックのリサイクル

古いDELL製品に対しては、再利用が可能かどうかを確認し、使用が難しい場合、機器の分解が行われています。修理し、使える部品は再利用し、難しい素材に関してはリサイクルされる仕組みです。

 

再生可能な竹を素材にした梱包材

DELLでは、プラスチックそのものの使用量を減らす取り組みも行っています。パソコンの梱包材にはプラスチックが使われることが一般的でしたが、DELLは一部の製品に対し、再生可能な竹を使用した環境にやさしい梱包材、緩衝材を活用しています。

 

■プラスチック問題のために私たちができることは?

プラスチック問題解決のために私たちができることとしては、「プラスチック製品の使用を控えること」「プラスチックゴミを適切に処分すること」などが挙げられます。

 

私たち自身が適切な処分を行うことも大切ですが、処分を依頼する企業の考え方についても知っておく必要があります。

 

パソコンファームでは、「混ぜればゴミ、分別すれば資源」との考え方を基に、再利用・再資源化に努めています。
金属、プラスチック、基板に分別し、大量に集めることによって効率よく再資源化することが可能となります。

 

ぜひこの機会に一度、自分の手を離れた後の処分方法について少し考えてみましょう。
その心がけが、海洋プラスチック問題に取り組む一歩になるはずです。

 

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パソコンの処分方法にお困りの方は、ぜひお気軽にご利用ください。

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